リアルイラスト作成講座

Adobe Illustratorによる「リアルイラスト」作成
仕上がりがこちらになります。

自分の中で「バイク」がマイブームで、ハーレーは格好いいよなあ・・と思いながら作成した作品(2003年制作)です。
作成はAdobe Illustrator 8.01ですが、解説はcs1で行います。
今のcs6でも作業工程は同じです。

アウトライン表示をするとこのようになります。
まず、モチーフをスケッチします。
(スケッチが苦手な方は、写真で取り込むとか、誰かに頼むとか<笑>)
描写レイヤーで下絵を丁寧にトレース。

このときの注意点は、一つ一つのパーツに分けてトレースすること。
たとえば「タイヤ」「ボディ」「タンク」など、実際にはつながっていないものの線は、なるべくつなげないようにトレース。

ここでトレースしたものを「下書きレイヤー」として保存し、ロックしてください。これが今回使用する「下書き」になります。

ここからがたぶん教則本等には載ってないマル秘(?)テクニック。

各部位を一つづつ描いていくんですが、部材の形状がなんであれ、とにかく書き出しは長方形を描きます。
これは余分なアンカーポイントをだして、グラデーションメッシュが複雑なメッシュになってしまわないようにする目的と、光と影、つまり立体化をやりやすくテクニックです。
グラデーションメッシュは、面をメッシュ状にしていくツールですが、メッシュポイントからのハンドルは作成した面の形状に沿って自動作成されます。
書き出しを長方形にすることにより、意図しない複雑なハンドルをださないようにでき、あとからの加工をやりやすくします。

1.どこから描きだしても良いんですが、通常は「奥」から「手前」へ。
ココでは車体の下に潜る車輪まわりから描き始めます。
2.メッシュポイントを面の中央とその上下に作成します。
作成するメッシュポイント数は、アンカーポイントのハンドル操作で形が作成できる最少の数に。
3.選択ツールで、作成したアンカーポイントの1点1点を丁寧に下絵に合わせていきます。
4.ハンドルを下絵にラインに沿って操作し、きれいな形状になるよう丁寧に作業してください。
このとき、ハンドルはすべて隣り合うアンカーポイントの方向に修正しなければ、きれいな形状にはならず、また、後に作成するグラデーションがバラバラになってしまいしますので注意。
5.おおよそ色彩が変わるであろうポイントでグラデーションメッシュを追加します。
6.はっきり色を変えたい箇所は、グラデーションメッシュの幅を短く、緩やかに変えたい箇所はメッシュの幅を長くします。
7.下書きを不可視にすると、このような状態になっています。
8.各部位を一つ一つグラデーションメッシュにしていきます。
アンカーポイント等の形状を参考にしてもらえればわかる通り、部材の形状に沿ってグラデーションメッシュのラインを作成し、光と影で立体感を整えています。

時折、下書きレイヤーを不可視にして仕上がり状態を確認しながら描き進めましょう。私の場合は、作業のジャマなので終わったところから下書きを消します。

あとは、同じ事の繰り返しです。

一つ一つの部材を四角形から書き始め、四角形の段階で、ある程度のメッシュポイントを作成し、四角形を描写形状に整えてからグラデーションメッシュポイントに色を付け・・繰り返して繰り返して繰り返して・・・

最後に 背景などをつけたら、はい、出来上がり~!
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